空気について 6

 バブルの時代には「弱者に向けて鬱憤を晴らすようなエネルギーは皆無」だったのかどうかは知らないが、あり余るエネルギーは、チマチマ弱者などには関わらず、鼻息荒くエンパイアステートビルに向かおうかという、「とんでもなく気持ち悪い」(橋本治)時代だった。
 しかし、アメリカの属国となることで経済成長してきた国がアメリカを凌駕して「ナンバーワン」だと豪語する、そんなことを許すアメリカでは当然ない。というより、バブルそのものが、アメリカ経済の立て直しのために仕組まれたものであったから、たちまち夜郎自大の「経済大国」は転落してゆく。
 そして30年。これまでについては、「日本経済の低迷は人口減少や高齢化のせい」だというのは「多くの人が信じ込んでいる神話」(森永卓郎)だとしても、少なくとも今後このままでは、「これから本番」となる「少子高齢化と人口減少」によって、いずれ日本は、「低迷」どころか「消滅」してしまう(河合雅司)。
 
 いや違う。「日本オワタ」じゃなく、「韓国オワタ」「中国オワタ」。
 「日本が終わってんじゃなくて、日本が終わっているなんでことをいう奴らが終わってんだよ」(続く