為政者が戦争を好きなわけ

 昨今では、ニュース番組のMCをしていても違和感を持たれないのだから、「お笑い芸人」などという言葉も死語になっているのかもしれないが、かつては相方や弟子や共演者をイジメて笑いを取るのが定番だった。ちなみに、イジルとイジメるは同義である。
 ところが最近は、新しい風とかで、「やさしい」のが好まれる傾向にあるといわれている。私は、テレビをほとんど見ないのでよく知らないが、サンドイッチマンなどはその代表といえるだろうか。彼らを悪くいう人は誰もいないだろう。
 だから、このいま、彼らは多分、頑張っている医療関係者にも、耐えている経営者にも、おびえる被雇用者にも、我慢している子どもたちにも、その他みんなにエールを送りたいと願う。危険を冒してレジを担当してくれているスーパーの店員も、毎日会見して自粛を呼びかける知事たちも、毎日紙きれを読み上げて家で寛いでいる首相も、みんなそれぞれ頑張ってくれているじゃないか。今は、批判したり足を引っ張たりしている時じゃない。一致団結して、この難局を乗り切ろうではないですか。・・・と、どちらかがいったとか。誠に善意のことばではある。
 なるほど、為政者が戦争を好きなことが、改めてよく分かる。