反対者への誹謗など 1

 脚本家の太田愛氏が、元日の「相棒」ドラマについて書いていることに、全面的に納得し同意する。
 非正規ゆえに不合理な待遇格差を押し付けられ、大変な勇気と労力と時間を割いて、ようやく声を上げて訴訟を起こした駅売店の店員女性たちがいる。「そのような現実を数々のルポルタージュを読み、当事者の方々のお話を伺いながら執筆しましたので、訴訟を起こした当事者である非正規の店舗のおばさんたちが、あのようにいきり立ったヒステリックな人々として描かれるとは思ってもいませんでした。同時に、今、苦しい立場で闘っておられる方々を傷つけたのではないかと思うと、とても申し訳なく思います。どのような場においても、社会の中で声を上げていく人々に冷笑や揶揄の目が向けられないようにと願います。」

 作家の室井佑月氏は、先日のコラムで書いていた。
 12月8日に「フェミニスト労働組合」というデモがあったようだ。呼びかけ人である市民運動家ツイッターで、「~~国際女性デーのたった1日でも休まれたりストライキされるのが嫌な男性たちが大パニックで攻撃してきてる。ストライキはもともと困らせるためにやるものです。だから~~国際女性デーは男を困らせちゃおう」といっていた。
 ~~ストライキとは、労働者が自分の労働条件を守るためにするものだ。男を困らせるためにするものではない。でもってこれを野党の副党首が支持し参加しているのも痛い。
 今回のストライキの告知をしたとき、すでに酷い攻撃を受けてはいるようだ。~~しかし、それでもあたしは思う。すべての男がハラスメントをするわけではない。男を敵視するのではなく、そういうことをする人間、もしくはその言動に文句をいうべきなんじゃないかと。                        
 あたしは女性を軽視したり、差別したりすることはあってはならないと考える。たとえば、おなじ仕事をしているのに男女で賃金格差があったり~~、なんてことはあってはならない。ジェンダー平等な社会が良いと思う。~~
 しかし、世の中がそうではないため、フェミニズム運動がある。ジェンダーギャップはそう簡単にはなくならない。だとすれば、運動は広げていかねば。フェミニズムに興味がある人にもない人にも、女にも男にも。

 これは確認がとれないので、本当かどうか分からないのだが、NHKが「東京五輪の記録映画の裏側を描く」というドキュメンタリー番組を放映した中に、オリンピック反対行動に参加した男が公園でインタビューを受け、「日雇いのアルバイトで反対デモに参加する」と告白あうるシーンがあったらしい。

 以前、ラジオパーソナリティが、辺野古埋め立て反対の座り込み運動に対して、「地元の人たちが反対しているのじゃないんです。本土から基地反対派の人た知が来て座り込みをしているんです」、と発言し、流石に問題になって撤回謝罪したことがある。
 
 デモや座り込みなどに対する誹謗には、典型的なパターンがあって、「当事者ではなく外部の人たちだ」、「金をもらってやってるのだ」、「ヒステリックな人たちだ」、というのがそれである。
 (ただし、ちょっと注しておきたい。この3パターンは「誹謗」の典型ではあるが、しかし、当事者ではない支援者や共感者がデモをしてはいけないということなど全くないし、時には激高することもあるだろうし、場合によっては、金をもらって参加することもあるだろう。「業界の死活問題だ。業界総連合の中央反対行動は当然だ。行動日に自発的に参加したい者が参加するというだけでは、県の業界連合会としては何もしないということになる。わが県の業界連合会も、会として反対だということを示すために、是非誰かが行って、デモと陳情に参加することが必要じゃろう。若手の元気な社長で、仕事を休んで行ってくれる者がいれば、連合会から旅費日当を出すから、何人か是非行ってもらいたい」。)

 ・・何か書こうと思うのだが、今日はここまで。(続く)