自殺列島

 私たちの国は、年間何万人という人が殺されるような、内乱の国ではありません。年間何万人という人が餓死するような、最貧の国でもありません。平均寿命が世界最高水準、何と結構な国ではありませんか。
 でも、どういうわけか、私たちの国では、年間何万人という人が自殺します。
 とはいえ、この国では、自殺者が多いこと自体は、あまり問題にはされません。テレビのコメンテーターらがもっぱら問題にするのは、自殺者のマナーのなさです。「自殺するのは勝手ですけどね、無関係な市民を巻き添えにしたり道連れにしたりするのは許せませんね〜。」
 聞きようによっては、自殺は真っ当な市民には「無関係な」できごとだ、「無関係に」やってくれ、といっているようにも聞こえます。
 確かに、「誰でもよかった。死刑になりたくて殺した」、などという自殺の巻き添えや道連れにされて、突如無惨に殺された人たちの無念さは、また残された人々の悲しみは、思うに余りあります。理不尽な巻き添えや道連れにされては、たまったものではありません。犯人に厳しく対処するのはもちろんですが、巻き添えや道連れを防止する手だてがあるなら、是非何とかしたいものです。
 けれども、非常に単純な算数ですが、最大の巻き添え防止策は、自殺そのものを減らすことです。逆に、自殺に追い込まれる人々が減らなければ、巻き添え殺人事件は、今後さらに拡大再生産されてゆくでしょう。
 ・・・・・などと書きましたが、柄にもなく毎日更新などしていると、三流評論家的な駄文になってしまいます(^_^;)。今日など典型ですね。反省。といっても今後改善できるわけではありませんが。