2017-01-01から1ヶ月間の記事一覧

帝国の慰安婦:安堵の共同性10

「解放されたくてわたしは引っ越し先の物件を探しました。でも、やめました。わたしに必要なのは解放されることではなく、いつまでも自らの罪に囚われていること、それだ、と改めて気づいたからです。〜忘れてはいけないのですよね。」(伊坂幸太郎『首折り…

 左足ブレーキ

一時期、「少年犯罪が急増中!」というニュースが「急増」しました。実際のデータでは増加どころか減少中でしたが、そんな事実はそっちのけで、次々と少年による事件や犯罪が報じられ、やがて少年法改正ということになったのでした。どこかにシナリオがあっ…

 帝国の慰安婦:安堵の共同性9

朴裕河氏の裁判に関する小さいニュースが流れました。この雑文の表題にある「帝国の慰安婦」、正確には『帝国の慰安婦−植民地支配と記憶の闘い』の著者です。日本では、日本語版が言論人に高く評価紹介されますが、韓国では告発されて発禁になり、それを上野…

 アメリカ様、とにかく中国だけは、何とかひとつ。

オバマの最終演説を流し読みして、少し感心したことは、という程のことではないし、私などがそんなことをいっても無意味だが、「トランプは自分とは考え方が異なるが、それでも、トランプを支持した人々にも思いがあった」、と認めたことである。 「Yes,we d…

 一代限り

「改憲に向けて」とか「憲法を見直す」とか、えらく力を込めていっています。支持率の高い方が思い切って口にしてるのですから、やるつもりなのでしょう。「総決算」ということですから、退位の議論だけじゃなく空位の議論もするのでしょうか。「女性活躍社…

 中断して、単純な話

◯貧しい国からの移民は給料が安くても働く。ので、白人労働者が職を奪われる。ので、移民を追い出す。 ◯国内で安い労働者が雇えなくなった企業は工場を貧しい国に移す。と、国内の働き口が減る。ので、工場を移転させない。それでも外国で製造するなら、高い…

 帝国の慰安婦:安堵の共同性8

「品のいい別嬪の奥さんと娘さんがいた」小屋を尋ねてみると、「思春期で胸も発達したお嬢さんが、まる裸で暮らしていたのです。小屋の暗がりに目が慣れてくる頃には娘さんは物陰に隠れてしまいます。」「奥さんは、乳房もあらわなほどボロボロに破れた服を…

 帝国の慰安婦:安堵の共同性7

いつものことながら、寝る前に半分睡眼で書くブログ日記ですので、続き物といっても、前を読み返すわけでもなく、行く先も一貫性もなく申し訳ないのですが、何を書いていたかというと、そういえば、秦氏の発言のことでした。 事実関係を確認する能力は私には…

 帝国の慰安婦:安堵の共同性6

そういうことをいったり書いたりしている人は、他にも昔からいますが、例えば「親が連れてきた」と聞いたり読んだりした読者や視聴者は、証拠は?とか、全てがそうだったのか?、とか問い返したり、それより何より、「だとすると、一体何故親は、愛するわが…

 帝国の慰安婦:安堵の共同性5

(途切れないように、短くても少しだけ書いておきます。) 前述の連続番組そのものには、通奏低音として「和解」というテーマがありましたが、総合司会者の高橋哲哉氏などが強調していたのは、とにもかくにも過去を隠ぺいすることなく、時効のない人道に対す…

 帝国の慰安婦:安堵の共同性4

(承前)ということで、ミクス以下諸政策破綻だらけの御仁も、「和解」と「合意」を言い立てるだけで、支持率を稼げるのでしょう。 対立より宥和、憎悪より親愛、排除より包摂・・・それ自体としては否定しようのない私たちの切実な願いが、「加害者からの示…

 帝国の慰安婦/安堵の共同性3

昨日、任期を終えようとする大統領が宥和と連帯を訴えた翌日の今日、世界最大強国の最大権力を引き継ぐ予定の新大統領が記者会見を開き、鼻息荒く対立と分裂を煽ったのでした。 それでも「実は今日の会見で」、と立岩陽一郎氏は書いています。「トランプ氏に…

 帝国の慰安婦/安堵の共同性2

侵略者、加害者とされてきた歴史を<終わり>にするために、強調されたのは、「和解」であり「合意」でした。広島で「和解」、真珠湾で「和解」、韓国と「合意」・・・ ところで、もはや忘れられようとしていますが、昨年、いくつかの事件がワイドショウを騒…

 帝国の慰安婦/安堵の共同性1

新年おめでとうございます。 長らく中断してしまいました。三木の死についての駄文はいずれ書き継ぐこととして、とりあえず、つれづれに再開します。 さて、2017年。年が替わることに意味はないでしょうが、それでも、内戦をはじめいろんな痛ましい事件…