2014-01-01から1年間の記事一覧

 「学習しました」

先日テレビで、精を出して農作業をする福島の農民の方が映っていたのですが、その方が、カメラの前で、こんな風に訴えていました。「頑張っているんですがねえ。厳しいんですよ。せっかくいいものを作っても、風評被害がありますからね。・・・風評被害のた…

 終わりの始まり?

突然の解散です。 何本矢を放っても、株高と円安から先に進まず、肝心の目標値は遂にマイナス1.6ですが、「いや、必ずこれから成果が出る」と、ホントにそう思っているのなら、解散は先に延ばした方が当然有利。「早期解散はアベノミクスへの自信喪失の表れ…

 歴史の中の慰安婦

仮に、警官からかつて実にひどい暴行を受けた、と生々しく証言する人がいたとします。「当時の暴行が私の人生を変えてしまった。今も深い心の傷となって苦しんでいる。このままでは死にきれない」。被害者だという人は、そしてその身内の人たちは、警察に対…

 ゲームの時代

「人斬り以蔵」といわれた土佐勤王党の岡田以蔵だったか、あるいは逆に新撰組の「人斬り鍬次郎」こと大石鍬次郎だったか、どちらかの話である。この際それはどちらでもよい。 暗い座敷に集まった同志たちが酒を酌み交わしつつ政局を論じる間も、彼は部屋の隅…

 雑記

雑誌やマンガは別とすれば、日頃読むのは、文庫本か新書だけである。それも、困ったことに、コレを数分読むと何か他のことをして今度はアレを手にとるといった具合。いわば寸断併読とでもいおうか、結果、常時かなりの本が読みさしになっている。 困った読み…

 アトはついてくる

どんどん歯止めがはずれてゆく昨今ですが、昨日のニュースによれば、さらに政府は、アメリカから声がかかれば「世界中どこでも」戦争に参加することができるように、日米防衛協力のガイドラインを改訂する方針だそうですね。「周辺とはどこまでかなどとうる…

 世はこともなく

何となく続きですが、甚だ僭越な個人的感想ながら面白くなかったというのは、多分、作家や作品の責任ではなくて、世の中が面白くないからなんでしょう。いや、これはこれで実は面白いからなんでしょう。 ずっと昔、「芸術は爆発だ」というのが口癖の、面白い…

 狂言と木梨某

夏前に大阪で狂言を観ました。こちらは能楽堂で演じられたプロの狂言。で、つい先日の土曜日に横浜で「ヨコハマ・トリエンナーレ2014」に組み込まれた狂言を観たのですが、こちらは釜ヶ崎の住人による狂言。 ヨコハマ・トリエンナーレ(ヨコトリ)は、森村泰…

 独立

日頃いい加減なことはもちろん、でっち上げのウソなども書いているせいで、先日、舌の先を切られたのですが、驚いたことに、舌というか口の中は、普通の皮膚より強靱で快復力が強く、抜糸をする前に、ほとんど元に戻ってしまいました。体内には、いろいろ見…

 ベルクソン14終 ネコ

○ 「日頃から人間というのはバカじゃないかと思っているんだが、例えば有名なアキレスという男。あのトロい亀に勝てないというんだから、バカとしかいいようがない。今の瞬間、今の瞬間に、亀のいる所に行こうとするから、着いたときには亀は先に行ってると…

 ベルクソン13 子供部屋にて

「ミニカー買って」「もういっぱいあるじゃないの」「いっぱいないよ、ちょっとだよ」「じゃ数えてごらん」「え〜っと、1台2台・・」「箱の中かきまわしながらじゃだめよ。数えるためには、床に出して拡げなくちゃ」「出したよ」「バラバラに拡げたら、ち…

 12 居酒屋にて

「せっかく四球でチャンスが拡がったのに、初球の難しい球を打ってWプレー」「彼は気が短いのが短所だね」「粘っていれば、甘い球も来た筈だのに」「あそこで点を取れなかったのが大きいね」「打つ方も打つ方だけどね。絶対の抑えがいないから、いつも終盤…

 11 時の流れに身をまかせ

災害、戦争。国内でも国外でも、大勢の人が命を落とす、大きなニュースが続いています。こんなものを書いている場合か、とお叱りの声もあるでしょう。それでなくても、大体面白くないことを書き始めてしまいました。ごく少数ながら当ブログをお読み頂いてい…

 10 溶けかけのアメーバ

前回とりあげた箇所の後、いよいよ「純粋持続」なるものの説明に入ります。 「要するに、純粋持続とはまさに、互いに溶け合い、浸透し合い、明確な輪郭もなく、相互に外在化していく何の傾向もなく、数とは何の類縁性もないような質的諸変化の継起以外のもの…

 ピカソ   

日曜なので(?)ちょっと別の記事。いろんなものに勝手で不当なイチャモンをつけて遊んでいるという、実に不埒なブログで恐縮ですが、たまにはリスペクトもしておきます。 以前、トム・ウルフという人の本を読んだことがあります。書くのも恥ずかしい題名が…

 9 身をまかせながら没入していない

ちょっと堅い話が長くなって退屈してきましたので、せめて口調だけでも変えましょう。もちろん、引用はそのままですが。 とにかくベルクソンは、「数える」というのは空間的操作だということを、実にしつこくくり返します。余程、これが重要な大発見だという…

 ベルクソン メモ8 

細かい話は飛ばして先に進む。 空間に「並存」している「もの」ではなく、「継起的」に消えてゆく「もの」を数える場合でも同じである。ドドドーン「あ、きれい! 花火が三つ」。ドーンドーンドーン「今度は三連発だ!」。暗闇で紙片に描いたりはしないが、…

 ベルクソン メモ7

最初に書いたように、「誤読を求めて正鵠を怖れず」というほど格好よくはなく、只の怠け者というだけが、文庫本一冊の部分読みだけで書いている。今の時代、例えば「純粋持続」で検索するだけでも、解説もあり論文類も山ほどあるだろうが、全く見ない。とは…

 ベルクソン メモ6

適当に書いている「メモ」なので、少し分かり難くなった。くどくなるが、整理して一区切りにしよう。 最初にみたように、主題は、冒頭で全て示されている。「純粋に内的な状態相互のあいだに量的な差異を設けようと」することへの批判である。「内的な」意識…

 ご挨拶 メモ5

「ご指名によりまして、一言ご挨拶申し上げます。思い起こせば、この大きな事業のスタートに際しまして、プロジェクト・リーダーという、身に余る大きな役を仰せつかりましたのは、ちょうど5年前の7月のことでした。私のような者が、そんな大きな信頼にお…

 ベルクソン メモ4

(予想通り、さっぱり面白くない話ですね。始めたばかりながら、そろそろやめますが)。 (承前)けれども、感覚や感情などについて、ベルクソンは、「強さ」の「度合いの変化」といったいい方を連発し、「喜びとか悲しみとかの強さの増大」といったりもする…

 ベルクソン メモ3

というわけで「大きい」あるいは「大きさ」である。 前引用に続く部分は、こうなっている。 「ある数が他の数より大きいとか、ある物体が他の物体より大きい」というのは問題ない。「なぜなら、この二つの場合には、〜問題になっているのは等しくない二つの…

 ベルクソン メモ2

くり返すが、ベルクソンは、冒頭で、「感覚、感情、情念、努力」といった「意識の諸状態」は、「純粋に内的な状態」であり、「主観的事実や拡がりのない領域」での事態であると宣言する。(注=この句の「や」は列記であるが、今は言い換えと読んでおき、後…

 メモ 1

こんな浮き世から、ちょっと離れることにする。実はそうでもないのだが。 いきさつがあって先日、ベルクソン『時間と自由』という本(中村文郎訳:岩波文庫)を買ってていたのだが、記憶よりページが多いし、開かないままだった。 ところが、たまたま少し長…

 解釈権で独裁オヤジになる方法

ご承知のように、9条の骨格は、こういう組み立てです。 (1) 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、 (2) 戦争、武力威嚇、武力行使は、永久にこれを放棄する。 (3) 戦力は保持しない。交戦権は認めない。 はじめの(1)につ…

 戦争したい

半年間空けてしまいましたが、その間つくづく思い知りました。多くのみなさんは、やっぱり、戦争が好きなんですね。 「すぐに戦争しようというわけでもなし、景気も悪くなし」というわなのでしょうか、憲法を空洞化し「集団的自衛」をごり押しする政府与党の…

 女はゆっくり寝てはいけない 

いくら何でもあのヤジは、流石の首相も謝らざるを得ないと判断したようですが、引き替えにさっさと幕引きしてしまいました。テレビでは、日頃強気の政論で鳴らず強面男ばかりがひな壇に並んで、まずいにはちがいないが追求も大人げない、といわんばかり。そ…

 国ヲ守レ

新年になりました。 年明けの話題は目前の冬季五輪ですが、年末に、女子カーリングがソチ出場を決めたというニュースで、主将がこんなことをいっていました。あと1勝のところで中国に敗け、もうダメかと落ち込んでしまったが、中国の選手たちが励ましてくれ…