2014-08-01から1ヶ月間の記事一覧

 ベルクソン13 子供部屋にて

「ミニカー買って」「もういっぱいあるじゃないの」「いっぱいないよ、ちょっとだよ」「じゃ数えてごらん」「え〜っと、1台2台・・」「箱の中かきまわしながらじゃだめよ。数えるためには、床に出して拡げなくちゃ」「出したよ」「バラバラに拡げたら、ち…

 12 居酒屋にて

「せっかく四球でチャンスが拡がったのに、初球の難しい球を打ってWプレー」「彼は気が短いのが短所だね」「粘っていれば、甘い球も来た筈だのに」「あそこで点を取れなかったのが大きいね」「打つ方も打つ方だけどね。絶対の抑えがいないから、いつも終盤…

 11 時の流れに身をまかせ

災害、戦争。国内でも国外でも、大勢の人が命を落とす、大きなニュースが続いています。こんなものを書いている場合か、とお叱りの声もあるでしょう。それでなくても、大体面白くないことを書き始めてしまいました。ごく少数ながら当ブログをお読み頂いてい…

 10 溶けかけのアメーバ

前回とりあげた箇所の後、いよいよ「純粋持続」なるものの説明に入ります。 「要するに、純粋持続とはまさに、互いに溶け合い、浸透し合い、明確な輪郭もなく、相互に外在化していく何の傾向もなく、数とは何の類縁性もないような質的諸変化の継起以外のもの…

 ピカソ   

日曜なので(?)ちょっと別の記事。いろんなものに勝手で不当なイチャモンをつけて遊んでいるという、実に不埒なブログで恐縮ですが、たまにはリスペクトもしておきます。 以前、トム・ウルフという人の本を読んだことがあります。書くのも恥ずかしい題名が…

 9 身をまかせながら没入していない

ちょっと堅い話が長くなって退屈してきましたので、せめて口調だけでも変えましょう。もちろん、引用はそのままですが。 とにかくベルクソンは、「数える」というのは空間的操作だということを、実にしつこくくり返します。余程、これが重要な大発見だという…

 ベルクソン メモ8 

細かい話は飛ばして先に進む。 空間に「並存」している「もの」ではなく、「継起的」に消えてゆく「もの」を数える場合でも同じである。ドドドーン「あ、きれい! 花火が三つ」。ドーンドーンドーン「今度は三連発だ!」。暗闇で紙片に描いたりはしないが、…