2008-08-01から1ヶ月間の記事一覧

 覗き魔時代(5)

「うろうろしてるったって、誰かの家を尋ねてきた人かも知れねえじゃねえか。先ず、「どこかの家をお探しですか」と声をかけるのが人情ってもんだろ。声もかけねえで警察に通報するなんて、嫌な時代になったもんだ」。 「おじさん、それは時代が古すぎますよ…

 覗き魔時代(4)

「僕らはそういう路地を歩くときには、路地の周りの家のほうをじろじろ見つめることはしません。ちょっと横を向くと、文字通り鼻の先はだれかの生活空間なので、そういうところをのぞき込むのは失礼なことだという意識が働いていると思うんです」。「「公道…

 覗き魔時代(3)

(承前)ほんとに、「都市部の路地」だけの問題なのでしょうか。「都市部」といえないような所では、「生活空間の様子を一方的に全世界に機械可読な形で公開」されても困らないのですかねえ。 なるほど、例えば農村では、お互いに畑も庭も見え見えで、「覗か…

 覗き魔時代(2)

(承前) 何といおうと、ストリートビューは、「覗き見」サービスですからね。まじめな話、樋口理氏のご意見というか生活感覚には共感します。おそらく私たちが、ストリートビューってのは何となく嫌だなァと思うその気持ちを、うまく形にしてくれています。…

 覗き魔時代(1)

このブログは、日頃から、何事にせよまじめではなく、斜めから茶々を入れては逃げるといったスタイルなものですから、まじめなご意見の前に出ると恥ずかしく、また反省もさせられます。例えば先日触れたストリートビューですが、私はそれに対しても、不まじ…

 露出狂時代(3)

例えば、少女たちが裸の画像をメールで送信したりネットで公開したりするといって驚く人もいますが、それとも決して「今時の少女」の問題ではなく、「今時の生活空間」の問題でしょう。もちろん彼女たちは、「見られる価値」は見られる場面ではじめて現実化…

 露出狂時代(2)

ストリートビューの「面白さ」は、自分は見られたくないが他人のことは覗き見したい、ということだけなのでしょうか。 先ず、今回発見?された「面白」シーンは<やらせ>かもしれない、という意見はないのでしょうか。少なくとも、このサービスが一挙に話題…

 ブログで少し困ること

このブログは、特定テーマに絞っているわけでなく、かといって身辺日記の類でもなく、よせばよいのに時折、中途半端に世間の出来事なども取り上げているので、少し困ることもある。例えば、戦争が起こった日に西瓜のことを書くと、戦争については重要視しな…

 露出狂時代(1)

一昔前、新宿か渋谷かどこかに監視用街頭カメラが初めて出現した際には、プライバシーの侵害を危惧し設置に反対する声が少なからず起こったものでした。監視社会の到来を許すな、というわけで。 だが、時代はどんどん動いて、今はすっかり様子が違います。店…

  にっポン! にっポン!

内外の抗議に蓋をして、はじまったようですね。こちらでも当分、「にっポン! にっポン!」と、いささか五月蠅いことでしょう。 しかし、どこかで誰かも書いていましたが(失念)、それでも長いスパンで見れば、「何が何でも自国応援」というような人は、次…

 環境キャンペーンと原発利権

原爆の日。 「世界に原発を広めるにはどうすればいいか?」「原発推進派によって作られた地球温暖化データ」。「エコ伝道師」「ゴアを取り巻く原子力人脈を暴く」・・・ 新聞広告によれば、「週間朝日」最新号のトップは、「ゴアと原発利権」という記事のよ…

 浪花節と真剣勝負

(夏休みといいながら、惰性ですね) 清原に打たれた投手を、王監督が叱ったそうで、もちろんそれは当然のことです。「1本打たせたい」などというのは、浪花節であってもスポーツではないということでしょうから。といっても、文字通り真剣を振って練習した…

 山本昌と清原和博

四十歳をもつて初老とすることは東洋の智慧を示してゐる。それは單に身體の老衰を意味するのでなく、むしろ精神の老熟を意味してゐる。 例えばそのように、三木清が書いた(「人生論ノート」)のは、平均寿命が多分40代で、その上もっと若い多数の死が日常的…

 夏の風景5

無人駅ではなかったようだ。蝉の声を聞きながら、形だけの改札口を通ると、駅舎の陰に駅員がいた。 しゃがんでいるが、別に草むしりをしていた風でもなく、顔をあげると、曖昧な笑顔を見せて立ち上がった。足下に眼をやった私が、「ああ、珍しいですね。蟻地…

 夏の風景4

歯医者に行った。ちょうど1年前に同じ女医に診てもらった時、とにかく歯は長く大事にしないといけないから、最低一年に一度は来るように、といわれていたからである。 ひとわたり歯石をとってくれてから、「親不知が傾いて来ていますね。舌に当たって困ると…

 (緊急)追悼赤塚不二夫

逝去とのこと。享年72才。「おそ松くん」の疾駆する破壊エネルギーで切り拓いたギャグマンガの歴史を、「天才バカボン」で自らその極北まで走り抜け、その後もなお自らギャグを生き続けていると聞いていたが。

 1905年

イギリスの話がでましたのので、ちょっと1905年、明治でいえば38年という年を思い出しておきます。 イギリスの植民地支配が文字通り世界を覆っていた20世紀初頭。「大日本帝国」は「大英帝国」と同盟を結びます。そしてこの年1905年。ロシアの艦隊を海上で破…