仲間じゃない

 リッチ層にとっては・・・税金を多く負担して町全体の安全を護るより、警備会社と契約して自分の家やリッチ地区を護った方がトク。税金を多く負担して国全体の公教育環境を整えるより、リッチ層子弟の通う私立学校に金を出して教育環境を充実させた方がトク。税金で賄う公的年金を充実化するより、リッチに払ってリッチに受け取れる保険に入った方がトク。エトセトラエトセトラ。そういえばコイズミ内閣のタケナカという大臣は、大臣でありながら、年度末にはアメリカに住所を移して納税した方がトクだといってましたね。自国民だからといって身内ではなく「ひとごと」だから、自国に税金を払って自国民のために使われるより、自分がトクな方を選ぶ、ということでしょう。一家が路頭に迷おうと自殺しようとひとごとだから、どんどんリストラを断行して業績UP高配当の方がトク。
 官僚が牛耳る政治には確かに大いに問題がありますので、「官から民へ」というわけです。ただ、もともと「官」は、少なくとも「公」が看板で、一応「公僕」だとされているわけですが、自国民のために税金を払うよりアメリカに納税した方が安い、なんてことを「官」トップが自慢する時代ですから、もう看板である「公」は邪魔で、万事「自分のトクだけで動いて何が悪いか」というように徹底する方にもっていこう、というのが「民」営化ということなのでしょう。