帝国の慰安婦/安堵の共同性3

 昨日、任期を終えようとする大統領が宥和と連帯を訴えた翌日の今日、世界最大強国の最大権力を引き継ぐ予定の新大統領が記者会見を開き、鼻息荒く対立と分裂を煽ったのでした。
 それでも「実は今日の会見で」、と立岩陽一郎氏は書いています。「トランプ氏に危険信号が灯るかと思われる瞬間が有った。それはCNN記者の質問を拒否した時のことだ。
 この時、仮に、次にトランプ氏に指名された記者が、「私のこの重要な権利を、私は自分の良心に従ってCNNの記者に譲る」と言ったらどうなっていたか?。・・・(その次の記者も)「私にとって極めて重要な質問の機会ですが、報道の自由と私の良識に従って、私はその権利をCNNの記者に譲ります」と言ったら? そしてその次の記者もまた・・・。」「しかし、現実には、そうはならなかった」のでした。
 今日の会見を支配していたような、分断と対立、排斥と攻撃が、今後ますます世界の色彩となってゆくのでしょうか。
 願わくば、憎悪や不寛容に彩られた分裂や対立ではなくて、思いやりや優しさに満ちた宥和や和解が、世界に満ちてゆくように! 願わくば、隣人同志が殺し合う暴力と戦争の道ではなくて、敵味方が互いに隣人として抱き合う和解と平和の道を、世界の人々が歩み出すように!
 ・・・あらゆるところで、対立と憎悪を抑えて「和解」と「合意」がもたらされるように! と、多くの人々は願っています。(続く)