殺して儲ける世界システム

 ガソリン、食品・・・の値上げを実感しながら、私たちは、それらが国内経済だけの問題ではなく、世界的な原油や食料の価格高騰に連動していることを知っています。それでも私たちの多くは、まだ何とか食べられるので、節約術とか生活苦といった次元の話題でとどまり、すさまじい勢いで拡がりつつある飢餓国、飢餓地域で毎日死んでゆく子供たちの顔を、思い浮べることはありません。
 ぎりぎりの水準で暮らして来た人々は、食料などが少し値上がりしただけでも死んでゆく他ありませんが、私たちの多くは、これまでより買う量を減らしたりして、何とか切り抜けようとしています。
 しかし逆に、この機にこそ買う量を桁ちがいに増やす者がいます。食料だけの問題ではありませんが、国際資金は、値上がりする物こそを投機対象として大量に買い占め、値上がりをさらに助長します。もちろん正当なというか合法的な、最も進んだ経済行動であって、つまり、餓死させて儲けることが、世界システムの最高の形態となっているわけです。
 そして、皆さんどうも、このようなシステムは根本的にまずいとは思っておられないようですね。