窓口まで行けない人たち

 新聞によれば、迷走給付金について首相はいったそうですね。
 所得制限は面倒なのでしない。金持ちでも窓口まで「行く人がいるかもしれんが、市町村の窓口で、自発的に自己申告でやってもらった方が簡じゃないの」。
 高給ホテルのバーで葉巻を吸っているような人物には、金持ちでも「行くかもしれん」という発想はあっても、逆に、「窓口まで行けない人がいるかもしれん」という発想は、全くないのでしょう。
 そして一方、給付が確定したその日からが勝負だと、手ぐすね引いている連中がいること間違いありません。
 「・・・はい、そうです、そうです。はい? ああそうなんですよ。基本は役所の窓口へ取りに来て頂くということなんですが。足の悪い方やお年を召した方とか、窓口まで来て頂くのは申しわけありませんので、そういう方には、直接お届けに伺うようになっております。特に、老齢付加金というのがありまして。はい、そうですそうです。よくご存じで。それでですね。そちらの方に該当される方は、こちらからお伺いしてですね。簡単な手続きをして頂けば、直接受け取って頂けることになっておりましす。はいはい、そうなんですよ。はい、それでは今からでよろしいでしょうか。はい、それでは、担当の麻生という者がお伺いしますので、よろしくう。あ、銀行カードを用意しておいてくださいね。」
 忙しさは続いているのですが、少し息継ぎができるところまでは来ましたので、評判になっていた2冊の新書を読んでみました。福岡伸一『生物と無生物との間』講談社現代新書と、上杉隆『ジャーナリズム崩壊』幻冬舎新書。評判通りの本でした。それにしても、やはりNHKが一番ひどいのですね。