オバマになりました。
何だかんだいっても、４７才で祖母が外国にいる人物を選んだ、アメリカという国の、というよりアメリカの人々の底力に対しては、素直に評価し、祝福したいと思います。少なくとも、選挙もなく次々と２世３世のボンクラが選ばれるのを黙って受け入れているだけという、情けない体たらくの我々とは大違いです。「change」がどんなものになるのかはこれからのことですが（暗殺も心配ですし）、少なくとも当選演説には、それを聞いて感動の涙を流す人々が少なくなかったことも分かる、格調がありました。我々には、「改革」などと浮かれた挙げ句にとんでもないことになった経験がありますが、何しろ「自民党をぶっつぶす」「郵政民営化」ですからね。下品、矮小。比べるのも恥ずかしい。
ところでオバマは、戦略的にも、当選演説でキング牧師の名を挙げたりはしませんでしたし、「黒人初の」ではなく「肌の色にかかわらず」というべきでしょうが、それはそれとして、私にも下品で矮小な疑問があります。「黒人初の」といっても、母は白人ですよね。それが何故「黒人」なのでしょうか。「アフリカ系」といい換えても同じです。逆に父が白人なら母が黒人でも「白人」なのでしょうか。それとも、黒人の血が混じれば「黒人」なのでしょうか。何％まで？ あるいは、そういうことではなくて肌の色でしょうか。なら兄弟姉妹でも異なることがあるのでしょうか。飛行機に乗る時など、「カラード」というチェック欄があった場合、少なくとも慣習的には何らかの線に従って自己申告するのでしょうから、もちろん私が無知なだけなのですが。
