ライト(9)一体化

 湯「仕事庁が申請即採用ということになっている一方で、生活保護の申請者が窓口で拒否されるという現実があるわけです。」
 辻「そうそう、北九州でしたっけ。ああいうの腹立ちますよね。とにかく申請させないことが仕事だと思っている。」
 湯「憲法25条の無視ですね。」
 辻「公務員は憲法を尊重する義務を負ってるわけでしょ。」
 湯「99条ですね。」
 辻「だから、2重の違反ですよ。手続き的には<適法>だとか何とかいっても、一番根幹の憲法の精神に<違反>してます。」
 湯「その意味で、せめて<合法的>であってほしいですね。」
 辻「そういえば、名古屋周辺の窓口じゃ、名古屋へ行けって電車賃を渡したりするらしいですね。あそこじゃ受け付けてくれるってことで。」
 湯「ま、支援されている方々の力も大きいのですが、少なくとも、北九州市や周辺の市町村よりは、窓口事務は<合法的>だといえますね。というか、それが当たり前、当然でなければならないのですが。」
 辻「公園内のテントを<違法>だと強制撤去したことと、ある意味平仄はあってるわけですかね(笑)。」
 湯「だからもちろん、<合法性>だけをいってるわけにはゆかないのですが。」
 辻「ねえ、どうでしょう。いま思いついたのですが、生活保護の受付窓口である福祉事務所を、いっそ仕事庁の窓口にしてしまったらどうでしょうか。」
 湯「えっ、それはまた強引な案ですね(笑)。」
 辻「幸い昔と違って、いまは厚生労働省ということでひとつになっているのですから、少なくともタテワリの壁は、前より越えやすいでしょうし。
 湯「う〜ん、そういうことじゃなくて・・・」
 辻「窓口をひとつにしてしまえば、仕事庁の窓口は一挙に全国に拡がるし、生活に困って申請に来た人は即仕事庁で採用ということになって、拒否される人がなくなるし、一挙両得というか、両方の問題が解決されるじゃないですか。」
 湯「う〜ん。それは強引な名案(笑)ですが、でも、仕事庁の職員として採用ということは仕事するわけでしょ。いやもちろん最低は何をするか考えるだけでいいかもしれませんが、とにかく出勤はするわけでしょ。でも、生活保護申請者は、例えば寝たきりの人なんかもいるわけですからね。」