どうやら

 とにかく、私は寛容な心でいたわけです。
 大して変わり映えしないだろうといっても、それでも代わればそれなりに何か変えようとはする筈で、それはそれで結構なことですし、変えようと張り切れば当然ごちゃごちゃするに違いないのですが、まあしばらくは見ていてもいいのじゃないかと思っていました。例えばここ数日話題になっている政治主導の仕分けとかいうのも、財務官僚の関与の仕方が表面的に変わるだけだというのは見えていますが、それでも折角ですからパフォーマンス位やらしてあげてもいいのじゃないか、などと。
 と思っているのですが、いよいよどうやら沖縄問題が、「元通り」の方へ流されつつある気配です。例えば八ッ場ダムでは、最初から大きな声で、「決めています!」といい、「公約通り、中止です!」といったのですたが、ところが普天間に関しては、聞かれる度に小さい声で、「まだ決めていません・・・」といい、公約だったのかどうか今となってはそれも怪しいですが、ともかく「国外か県外・・・」という言葉は、小さい声どころか、「秋深し帽子はどこへいったやら」といった気配になって来ました。いや、そうではなくて、グズグズしているうちに反米熱が高まるのを待っているのだ、という好意的意見も確かにありますが、どうなんでしょうか。ともかく、これは他の「公約」のような政策レベルの話でなくて、国家戦略に関わることですので、なかなか寛容というわけにはゆきません。
 結局どうやら、そうなんですかね、やっぱり。そういえば「イエス・ウィ・キャン」の方も、急速に「キャン」ではなくなって来たようですし。