種目とハンデ(補足2)

 日本のゴルフ界では、女子選手の活躍が目だっており、世界ランキングの20位までに4名が入っています。石川遼がいくら有名でも、宮里藍の米ツアー開幕2連勝には勝てません。しかし、彼と彼女が同じコースを回るとしたら、どうでしょうか。
 2003年5月、女子選手としては歴代超のつくトッププレーヤー、アニカ・ソレンスタムが、男子ツアーに出場した時は、世界的な注目が集まったものでした。が、それがかえって負担になったのか、残念ながらアニカは予選落ちしてしまいました。ゴルフでは、前週優勝した選手が今週は予選落ちというようなこともありますので、1回だけでは何ともいえませんが、さて、いつも通りいい加減な暴走ないし妄想で恐縮ですが、アニカは、インタビューで、何といったでしょうか。
 A「とても悔しいです。このままでは終われません。今後も出場して、絶対1勝してみせます。」
 B「悔しいですね。何度か挑戦すれば、そこそこの成績は残せる自信がありますが、でも大体、ゴルフという競技は、男性向けにできていますからね。ワンオンできるショートホールだけのコースとか、それともパターゴルフで勝負しようじゃないですか。そしたら私が勝ちますよ。」
 C「ちょっと悔しいですね。でも、いい勉強になりました。機会を与えて頂いた主催者の方々に感謝します。来週からは、また女子ツアーに戻って頑張ります。」
 どうでしょうか。私はゴルフをしませんので、事実がどうであったのか知りませんが、おそらく、男子選手の全てと女子選手のほとんどは、また男性ファンの全てと女性ファンのほとんどは、そして、ゴルフで儲けている関係者の場合は多分全てが、アニカにAやBを望まず、Cを望んだのではないでしょうか。
 ゴルフだけじゃありませんが、男性の全てと、女性の場合も多分ほとんどが、<同じ>(ような)ことを<別々に>したい/させたいということのようですね。アメフトは男性だけかと思っていたら、下着に防具をつけてプレーする女子アメフトが大人気ということです。チアガールだけに割り当てられているよりはマシでしょうが、ともかく「下着」という差異を作ることでアメフトという「同一」の種目への参加が許されたわけです。