残念ながら

 予想通り新聞は、1面トップにスポーツ欄に社会面にと大はしゃぎ。
 朝青龍が小さくガッツポーズをしただけで、勝って相手を思いやり、奥ゆかしいのが日本の伝統だなどと、マスコミは彼を叩いたものでした。マスコミに節操を求めるのは、お門違いと分かっていますが。
 先ずはドイツの植民地にされ、ヴェルサイユ条約で勝手にフランスとイギリスに分け与えられ、独立後のいまも公用語はフランス語と英語で、GDP(購買力平価基準))は400億USドル程度というカメルーン。ちなみに日本は4兆ドルを越えています。
 日韓W杯でカメルーン代表がキャンプした大分県中津江村では、その後も親善と応援を続けているそうですが、以前、少年サッカーチームから使い古しのシューズを集めて送ったことでニュースになりました。カメルーンでは、はだしでサッカーをする少年が多く、いまだに破傷風などで命を落とすこともあるとのこと。それでもアフリカでは強く、貧しい国の少年たちにとって、サッカーは、彼らの誇りや支えになっているのに違いありません。勝ってほしかったでしょうね。
 もちろん結果は結果です。しかし、本来のファンは別として、ファンでなくても日本人なら誰もが大喜びと疑わず、「勝った勝った」と悪のり大はしゃぎのマスコミには、昔のくせが出たのでしょう。「日本勝った日本勝った露西亜負けた」。