神様と赤ワイン煮

 つながりのない西瓜、Tシャツの話は保留して。
 シャトルが引退してアメリカには船がなくなり、ソユーズがめでたく打ち上がったそうですね。一昔前なら国家的沽券に関わると大問題になったと思われますが、平和で何よりです。ところで今回は、宇宙基地から超小型衛星を発射するそうで、ルービックキューブより一回り大きい程度の四角い箱を手に、開発に関わった大学や町工場の関係者一同打ちそろって、どこへ行くかと思えば、神社でお払いを受けていました。う〜ん、先端科学でも神頼みか、と思っていると、画面が替わって、いよいよ乗り込む寸前の宇宙飛行士一同を前に、今度はロシア聖教の聖職者が現れて、何やら儀式をしているではありませんか。「弥果てなる宙(そら)の旅に加護あらんことをと畏み畏み申す」とかいってるのでしょうか。
 そういえば今日、「鉄を主成分とする特定の化合物を赤ワインやビールなどの酒で煮込んだ後、極低温に冷やすと電気抵抗がゼロの超伝導になる不思議な現象の謎が解明された」、というニュースもありました。これは神様には関係のない、きちんとした科学的解明で、超伝導物質のコストダウンにも役立つそうですから、大いに結構なことです。
 が、そもそも、この解明の前には、「特定の化合物を赤ワインやビールなどの酒で煮込んだ後極低温に冷やした」楽しい人がいたわけですね。一体何の料理を作ろうとしたのでしょうか。