カネのために働くな 

 首領様は、「人民がいまだにトウモロコシを主食にしていることに胸を痛め」、「人民のためなら風雪にぬれてもよい」と「氷点下30度、風速15メートル」の強風吹き荒れる中を現場指導されたということです。大変ですねえ。やはり人民は指導されないと、いや指導されても、思うように働かないのでしょうか。もちろん、植民地と戦争という歴史的負債があり、敵視と孤立と緊張があり天災があります。それでも、もう少し何とかならなかったのでしょうか。ならなかったとすれば、なぜなのでしょうか。
 「人民のためなら風雪にぬれてもよい」とまで思われる首領様が、<このように働いてもらいたい>と指導される、その<このように>と、人民が<こういうふうになら働きたい>という、その<こいうふうに>が重なっていれば、いくら何でももう少し何とかなったのじゃないかと思いますが。やはりそこに食い違いがあるのでしょう。マスゲーム式経済をめざし強風下の指導を受けて働けど働けどわが暮らし楽にならざり。
 遂に頼みの中国からも、引導を渡されていたとか(一応、否定したようですが)。「市場経済にしろ、世襲するな、核を放棄せよ」。大国だけが核武装ということも含めて、これもグローバリズムです。