アジアあるいは義侠について18:

 連休だのに軽い風邪を引き、人出の中に外出する気もせず、結局、つまらぬことをダラダラ書いてしまいました。といいながらくり返しますが、最近は、戊辰戦争は行き過ぎであったという見方が多くなってきましたが、それでもとにかく倒幕による変革は「夜明け」だった「革命」だったということは、まだそのままになっているようです。ついでに、歴史学の世界では外されそうな竜馬も、まだまだヒーローですし。
 維新革命でアジア最初の近代国家が誕生し、文明開化の陸蒸気が汽笛一声走り出したのでしたが、実はとっくに全国鉄道網を張り巡らせていたインドのお下がりであったというのは有名な話です。共産主義は電化で近代化は鉄道化であって、そのような文明開化を推進する政権の樹立が革命だというのなら、イギリスが激しい独立闘争を叩き潰してインド全土を女王の支配下に置いたことは立派な近代革命であり、戊辰戦争に勝利した連中が、何と、数百年も昔と同じ太政大臣や左右大臣や大納言やその他その他、とにかく大昔の貴族支配律令政権を樹立したことも、立派な「革命政権の樹立」ということになります。
 殿上人となった西郷のその後が、永久革命反革命かなんてことは、どうということのない話に見えてきます。
 誤解はないと思いますが、やめときゃよかったとか、薩長が負ければよかったとか、という話ではないですよ。
 いや、もうこういった幼稚な話はやめて、「アジア」に戻りましょう。これからどうなるのかは全く分からないのですが。というか、ますます幼稚になるのに決まっているのですが。