続き

 続き、といっても、少子化については、詳しいデータの分析に基づく専門的見解も政策的議論も山ほどあるだろうし、素人が口をはさむようなことは何もない。社会学も経済学も怪しい、いい加減なことを書くだけなのだが。
 現代の資本主義は、子育て欲求という「自然」を「社会的」にバックアップしきれなくなっているというのは正しいとしても、では、子育て世代だけでなくもっと若い世代から十二分のバックアップがあれば、そしてさらに「こんな時代こんな国で」などといわれるような将来不安も払拭されれば・・・つまり仮に万一、世間で少子化の原因といわれるような、あらゆる社会的条件が整えられればということだが・・・人はみな生涯に3,4人以上の子育てをするのだろうか。 
 資本主義は、奴隷制でも家父長制でも人種差別でも性差別でも、その他何でも利用するが、しかし、それらを元のまま「正当に」利用はできない。資本主義とは、経済外的強制を経済的強制に置き換える「主義」だからである。近代(資本主義)の「批判」思想は、人の平等を何より主張し、あらゆる「経済外的」な不平等を強く「批判」して、大富豪とホームレスの「経済的」不平等を際立たせる。人の自由を何より主張し、不自由と束縛を強く「批判」して、身分奴隷を債務奴隷に置き換える。心ならずもしたりされたりすることはパワハラやセクハラと糾弾されるが、性産業従事者が心ならずも「金のために」したりされたりする行為は、「経済的」サービス業務として、批判思想であるフェミニストからも擁護される。(また続く)