反米は潰す

 外見で判断してはいけないといっても、顔も態度もとにかく悪役ぶりですし、マスコミ挙げて裏悪巨魁報道ですから、まずそういうことで決まるのでしょう。もちろん、マスコミ人の中にも、警察のもらい記事ばかり書いてきた報道姿勢によって警察や検察が常に正しいという観念を植え付けてきたことに対する自省の声も少しはあるようですが、それは極く僅かです。
 多分オザワ氏はそれなりに悪いのでしょう。もしかすると、相当な悪なのかもしれません。
 しかし、一方、はっきりと、検察権力こそを糾弾する声もあります。私のごくごく狭い聞き耳範囲でも、例えば「Shinya talk」さんネットゲリラさん。反米自立に傾くオザワ政権を何としてでも潰そうというアメリカとアメリカ犬こそが元凶というわけで、かなりの説得力があります。
 確かに、どんな時代でもどんな社会でも、もっとも怖ろしいのは、軍や警察という暴力装置です。どんなに怖ろしい「独裁者」も、彼が国民を震え上がらせることができるのは、軍や秘密警察を動かすからです。逆にどんなに国民から慕われる政治家も、軍警察に背かれると簡単に倒されてしまいます。
 誰しも安心してはいられません。例えば、郵便ボックスにチラシを配る人は毎日のように来ますが、警察や検察に目を付けられると、不法侵入罪でしょっ引かれます。字画の多い名前が面倒でホテルの宿帳の氏名欄に簡略に書いたとたん、目を付けていた警察に、私文書偽造で現行犯逮捕されることもありえます。
 オザワ氏は闇の世界で悪いのでしょう。多分。
 検察と検察を動かしている者らは、もっと深い闇の世界で、もっと悪いのでしょう。多分。
 われわれ庶民には、二つの「多分」を越える力は全くありません。細々とでも頼れるのはただ、マスコミや権力情報に惑わされたくない自分の想像力だけしかありません。多分。