"It is too late?"(Othello)

 ○ 「戦後最大の悪法」「平成の治安維持法」・・・が、一部「野党」の率先翼賛化により、僅か2時間の審議で衆院本会議で強行可決されました。
 ○ 「11日、TVキャスターたちが「秘密保護法反対」の記者会見を開いた。筆者(田中龍作氏)が「遅きに失したのではないか?」と質問すると、岸井成格氏(TBSに出演/毎日新聞特別編集委員)は「こんな法案がまさか通るとは思っていなかった」と説明した」とこのと。通るとは思っていなかったから危機感がなかった。だから新聞でも取り上げず、TVでものんびり雑談していた、というのでしょう。一体「誰が」通さないと思っていたのでしょうか。ジャーナリスト失格は、もちろん毎日だけのことではありません。
 ○ さすがに、ここへきて、慌てて取り上げてはいますが、それも、反対者、批判者の意見の「紹介」がメイン。一夜明けると「目くらまし」のリークに乗って(藤原新也氏)、TVは猪瀬のようです。
 ○ 先日、半藤一利氏、保坂正康氏の対談集が出ました。『そして、メディアは日本を戦争に導いた』(東洋経済新報社)。前書き、後書きは、8,9月の日付ですから、対談はそれ以前でしょうが、さすがに「昭和史」の両大家は、既に、時勢に憂慮を深め、憤怒に新聞をビリビリと引き裂いて、ほとんど絶望しておられます。
 保坂: 半藤さん、正直言って、僕はもう余り長生きしたくない気がしますよ。
 半藤: いや同感です。私も女房と話しているんですよ。早いところ逝かなきゃダメだと。
 保坂: 〜これからの社会に、見たくない光景が現れて来るんじゃないかと怖れるんです。
 半藤: 〜いまの日本の状況は〜戦争前の感じに似てきているんじゃないでしょうか。