戦争の時代

 前回UP以来、2ヶ月余りあいてしまいました。それでも、もちろん実に細々とではありますが、留守宅を訪れて下さった方もいらっしゃるようで、誠に心苦しい限りです。 
 それにしても時の流れが速く、この間、内外共に実に様々なことが起こりました。いちいち改めていうべき言葉もありませんが、ともかく、「気分はもう戦争」。いや、あの時代はまだまだノンビリしていましたが、いまは「時代がもう戦争」。「国」が、そして「国民」が、はっきりと「敵」をもっってしまったようで、怖いことです。
 ODAというのは「途上国」のための援助かと思っていたら、今後は「国益」優先で「同盟国」軍への支援もするとか。「人道支援」というからには「敵味方なく」かと思ったら、味方の「同盟国」側だけへの支援だとか。「自衛隊」というから「専守防衛」かと思っていたら、世界中に出てゆくとか。エトセトラ。とにかく「国益に反する国は、組織は、人物は、全て敵だ」、ということのようです。で、「敵とは断固戦う、一歩も引かない!」、といえば受けると思って・・・そして実際受けるのですね、これがまた。「国」が、そして「国民」が、はっきりと「敵」をもっってしまったことで、戦争は「目前の危機」ではなく、もう来ています。
 「交渉はしない。断固戦う」、つまり「外交努力はしない。戦争だ」ですね。そういえば、「交渉人」が出てくる映画やドラマでは、必ず「交渉なんて無駄だ、突入だ」という強面隊長が出てきて、そっちはヒーローにはならないというのがお決まりだったのですが、もうそういう映画もなくなり、「強行特殊部隊」の突入映画だけになってしまうのでしょう。殺伐たる時代です。などと、他人事のように呑気なこともいってられませんが。