2020-01-01から1年間の記事一覧

読まない本のタイトルについて

コロナの猛威は益々激しく、予断を許さない。 「最適の季節」とか「アンダーコントロール」とか、ウソで誘致したオリンピックに影響が出ないよう、意図的に検査を絞りに絞って「感染者数」を抑えてきたが、遂に五輪の一年延長が発表された。 コロナは、何と…

老紳士と酔った男と

世界的なパニックの中、賢明かつ懸命の発言・行動・政策と、愚かな発言・行動・政策とが交錯している。どうなるのか、もちろん私などには見通せないまま、せいぜいできることは、不急のことはしない、ということ位のことでしかない。はじめて生来の怠惰が公…

火は苦しいか涼しいか

今日は珍しく朝、空港に行く用があって、8時のニュースを聞こうと車のラジオをつけたところ、例のシューベルトの曲と共に、「音楽の泉の時間です」というアナウンスが流れた。 NHKが「音楽」といえばクラシックだった時代に、堀内敬三の解説で始まった超…

異常な人(続考)

今日は 3.11。あれから9年ということになる。 「人でなし」とか「人非人」という言い方があるように、人であって「人ではない」といわれる存在は、昔からいた。例えば人を殺す輩とか。しかし、「殺せば人非人」といった単純なことではなく、不謹慎な言い方…

エウレカ

「悪夢のような」首相の下でのコロナ拡大。 今がピークでいずれ終息に向かうというのはもはやごく薄い希望でしかないが、ワクチンや治療法が実現するまでこのまま続くという予測も、突然変異で感染力や毒性が飛躍的に強まるかもしれないという恐怖も、全てあ…

つまらない反省

国民はイベントや公演をやめろ。といったが、首相補佐官の資金集めパーティーはやってよい。学校は休校にせよ。といったが、一律でなく自己判断でやれ。つまり、失敗の場合は自己責任をとれ、ということだ。 つまらないことを聞くな。といったが、つまらない…

誠にもって美しい国

後手後手を「先手先手」と啼くカラス 時折マスコミはダメだと書いてきたが、今回はまた、かの百田某氏まで「安部さんの対応は全くダメだ。これでは五輪は中止だ」、と正論をいっているのに「日刊スポーツ」のコラム「政界地獄耳」(25日)は、何と、この国は…

余りに異常な考え、余りに異常な行動

やまゆり園事件の最終弁論で、弁護側が、「犯行は精神障害の影響による病的で異常な思考によるもの」だとして、「心神喪失による無罪」の判決を求めた、という。 もちろん、どんな容疑者も弁護される権利があるし、弁護士が可能な限りの論を尽くして容疑者を…

懐かしい未来のいま

何を書こうと思ったのか忘れたが、近未来小説の「時代」のことだった気がする。「バルーン・タウン」の小説は、第1話が92年で、後は93年に書かれている。つまり執筆時代は阪神淡路大震災のすこし前である。一方想定時代は、人工子宮がデフォルトとなり、女…

「かくし、ごまかし、逃げ切る」戦略

何が何でも、とにかく証拠を「かくし」、「ごまかし」、そして「逃げ切る」。 そういう人物を、われわれ日本人は、首相にしている。 「日本は感染を食い止めている「安全」な国です。武漢ルート以外の感染者は出ていません」。 世界的流行がおさまるまで、何…

時代

村田沙耶香『コンビニ人間』は面白かったが、前年に書いたらしい『消滅世界』は、時々ひっかって、小説としてはあまり良く読めなかった。作家の問題というより読み手であるこちらの問題かもしれないが。 文芸としての評価とは別に、この小説は、「異性愛主義…

エアコンの音

音にも匂いにも、その他五感に非寛容な世の中が嘆かわしい、などといいながら、すぐにエアコンをつけている。と昨夜書いたが、こう書くべきだった。 嘆かわしいなどといながらエアコンをつけて、エアコンなどもっての外という稲垣えみ子氏のコラムなどを読ん…

不寛容

夏には無音の盆踊りが報じられ、暮には昼間の除夜の鐘がニュースになった。もちろん音だけではない。誰もが様々なことに不寛容で、住み難さがまさる世の中である。 などと言いながら、暖冬でもエアコンをつけている。

「切ない」

やまゆり園事件の公判で、被告に質問した遺族が、「切ない」と発言している。やりきれなさを、他に何ともいえないのだろう。 死刑を残す現在日本の刑罰思想は単純ではないが、報復あるいは「応報刑」よりも、更生あるいは「教育刑」が基本となっている。そこ…

ヒト・モノ・カネ・情報・病原体

グローバル時代。「ヒト・モノ・カネ・情報」だけでなく、病原体も軽々と国境を越え、武漢発とされるウィルスが、世界中を震撼させている。 ところが、CNNニュースによると、アメリカでは、新型肺炎と並んで、あるいはそれ以上に、インフルエンザ・ウィルス…

不倫とギロチン

このところ世を騒がせいる東出昌大。下世話ニュースでは言及されないが、瀬々敬久『菊とギロチン』で、中濱鐡を演じていた。 3時間を超える大作だが、いろんな視点や問題点がぶち込まれていて、字幕付きでもう一度セリフを確認した。相澤虎之助による音楽も…

フェイク・オリンピック

暖冬といわれている間に、明日は立春。これから春そして夏と、気温以上に「オリンピック熱」が上昇し続けるのだろう。 招致の際の「アンダーコントロール」は嘘、「温暖で快適」は嘘、「コンパクト財政」も嘘。もちろん「スポンサーファースト」IOCの方も…