2018-01-01から1年間の記事一覧

 アジアあるいは義侠について12:革命

いかに歴史ガールが沖田総司に熱を入れても、やはり明治維新は「日本の夜明け」であり、ヒーローは「坂本龍馬」だという風潮がありますが、龍馬のヒーロー化に責任のある司馬遼太郎も、戊辰戦争は無駄な暴力だったといっています。前に触れた安部龍太郎氏だ…

 アジアあるいは義侠について11:西郷隆盛

西郷ドンとかいいう連続ドラマが放映中とのことですね。どんなドラマか誰が演じているのかも全く知りませんが。それに関係あるのかないのか、新たな西郷本も目につく気がします。といっても、そちらも中身は知りませんが。 確かに西郷は謎の多い人物です。中…

 アジアあるいは義侠について10

竹内は、「幕末から維新後にかけて、対外発展や海外雄飛の思想があったのは事実」であり、それは「近代革命の途上にあった当時の日本として当然である」といいます。そして、言論上だけでなく「実行」もあったとして、例えば、前回触れたように探検に行った…

 アジアあるいは義侠について9

昨夜、「竹内論など書けないし書くつもりもない」と書いて終わったところ、全く偶然にも今朝の新聞書評欄で、『竹内好とその時代』という立派な論集が出ていることを知りました(黒川みどり、山田智編、有志舎)。誠に申し訳ないのですが、高くて分厚い本は…

 アジアあるいは義侠について8 

続きですが、中島氏は、このように見たのでした。 ここで竹内は、不可避の膨張主義は「人民の自由の拡大」と結びついているならば、それはアジア主義の可能性としてとらえていいのではないかという問いを投げかけているのです。 そして、こう反論します。 −−…

 アジアあるいは義侠について7

いつもの通り読み返さないまま、長々分からないことを書いてきて、今さらいうのも何ですが、ここまでは枕というか前置きのつもりです。といってもそれは、ここから先に何か実のあることを書こうとか書けるとか、そういう意味ではありません。そうではなくて…

 アジア6

マスコミはほとんど伝えませんが、週末には国会前に何万人もの人たちが集まったようですね。しかし支持率は下落中ながらまだ高いようで、世の中、侮ればすむことは何もありません。 さて、訳の分からない大昔にまで広げすぎました。「アジア主義」という、あ…

 アジア5

そのような「アジアの思想」は、マホメットや釈迦の古代からずっとずっと流れ続けて、最も精緻な究極形が、西田幾多郎の「一即多多即一」、「絶対矛盾の自己同一」ということになるようです。 ただ、天心もその他の人々も、アジアの思想を全うしきれずに、ど…

 アジア4

ちょっと、どうしようもないいい方をしますが、いったい思想とは、というより「思想がある」とは、どういうことなのでしょうか。 例えば、こういう風にいったとします。「西洋近代」は、理性を万能とする合理主義で貫かれ、主客を分離して、思考する人間主体…

 アジア3

アメリカのイラク攻撃に対して義憤を覚えた日本人は少なくないでしょうが、その際「イラク人は同じアジア人じゃないか!」と感じた日本人は、それほど多くはないのではないでしょうか。「アジア」という語で何を指すかは実に多様ですが、いま多くの日本人が…

 アジア2

巷では「AAA三悪人」という言い方もされているようで、もちろん「AべAきえAそう」なのでしょう。ようやく支持率が下って来たようですが、大雪崩までゆくでしょうか。 さて、さしあたり「アジア」と表題を掲げましたが、中島氏の本の紹介や書評がメイン…

 アジア1

米北対話、森友問題、内外ともに何かが起こる気配ですが、どうなるでしょうか。 戦前自衛隊による中国侵略の合言葉は「暴支膺懲」つまり「暴戻支那ヲ膺懲スベシ」ということでした。「けしからぬ中国を懲らしめよう」ということですね。 「懲らしめる」とい…

 ビジネス時代

ちょっといい加減な書き方をしてしまいました。といっても、それぞれ、ネットで拾った文を集めただけなので、いい加減な「書き方」ではなく、いい加減な「取り上げ方」ということなのですが。 「保育園落ちた日本死ね」状況については触れませんが、「ボラン…